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通鑑

様々な瑣事に忙殺されつつも、半年の時間を費やして、ようやく『ローマ人の物語』(塩野七生・著/新潮社・刊)の、2008年6月現在で文庫化されているところまで(31巻『終わりの始まり(下)』)、昨日(6月12日)に読了いたしました。

学生時代であれば、一ヶ月とかからずに読了できたであろう分量ではありますが、さすがにやる事が多く、半年という時間を要しました。

「歴史は、現在を写す鑑」と言われますが、その言の通り実に教訓に満ちた書であるという感慨を抱きました。



無論、この『ローマ人の物語』というシリーズは、塩野七生氏という一人の人間の史観に基づいて書かれたものであり、それを鵜呑みにする気は毛頭ありませんが、「これは見事な大著である」と思います。



歴史は、教訓で満ちあふれているとおもいます。

歴史について叙述したものは、送り手(筆者)と受け手(読者)の認識は、必ずしも共有されるものでは無いでしょうから、筆者(塩野氏)の意図したことと読者(私)の受け取った物との間には、当然のように乖離があるでしょう。

しかし、元々書というものは、筆者が世に送り出した時点で、後は受け手である読者の判断に委ねられるものであると考えている私にとっては、筆者の思惑(史観と言っても良い)と私の感慨にズレが生じていても、私としては何ら問題は無いと考えています。



私が、この一連の著作を読んで考えた事で、一つ大変印象に残った事を挙げておこうと思います。



世界史上名高い“帝政ローマの五賢帝”について、「塩野史観」において、五賢帝の後ろ3人(ハドリアヌス、アントニヌス・ピウス、マルクス・アウレリウス)を書くにあたり、明らかに現代日本を意識して書いてあろう事が、それこそシースルーのごとく、透けて見えてくる心地がしました。


皇帝ハドリアヌス
医療費の自己負担の増加、年金の受給額の削減などに「日本を支えてきた挙句この仕打ちか!」と憤慨するいわゆる“後期”高齢者というレッテルを貼られてしまった人物。
それは、気難しく怒りっぽくもなるでしょう。

皇帝アントニヌス・ピウス
右肩上がりの空前の高度経済成長期を大いに堪能した、いわゆる“団塊の世代”。ある意味“一番良い時期”を生きた人物。
まあ、何と言うかとてもうらやましい境遇。

皇帝マルクス・アウレリウス
世界史上でも類をみないほどの“平和”のもとで育った“団塊ジュニア世代”。ただし、“ロスト・ジェネレーション”との別名で呼ばれるとおり、必ずしも平穏な毎日を堪能する事ができなかった人物。
しかも『自省録』などというものを残すほど、内省的な人物。
世が世なら“自分探し”を始めてしまうタイプ。


特に、アントニウスス・ピウスとマルクス・アウレリウスは、“平和ボケ”している日本人を意識して書いたとしか思えないくらいに、露骨なまでに“団塊の世代”と“団塊ジュニア世代”を重ね合わせているように読み取れました。

テーマ : 管理人日記
ジャンル : アニメ・コミック

2008-06-13 : 徒然(読書) : コメント : 0 : トラックバック : 0
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