CLANNAD AFTER STORY 第19回
そう思えてくるのが、この直幸&朋也の親子和解エピソード。
相当の要素を詰め込んでいるはずなのに、慌ただしさを感じさせないのは見事。
今回の早苗さんが泣くシーンは、いつもはネタ的に泣いているので、マジ泣きのシーンは、逆に泣き顔を見せない演出をしてくるのだろうな、と想像はしていましたが、シルエットにして隠してくるとまでは思いませんでした。
これは、後ろで無言で頭を垂れる朋也の姿と相まって、しんみりとさせられました。
それにしても、アッキーはカッコいいな。
そんなアッキーも、渾身の投球を朋也に一発でホームランにされることで、さりげなく衰えをアピールしていたり。
6年前の「渚をオレにください!」の時は、何十回だか何百回と投げても、かすらせもしなかったのに。
直幸は外見や所作で老いを表現していましたが、秋生は身体能力的な面で老いを表現したということでしょうか。
人の老いは、そのまま時間の流れでもありますから、やはり全く老けさせないのも不自然ですしね。
朋也ですら、心なしか目の周りにシワのような線を描いて、疲れた感じを出しているみたいですし。
そして、彼らの正反対の存在が、久々に登場した風子(本体は初登場)。
彼女の場合は、高校1年生の時に事故に遭って、昏睡して10年近く意識を回復しなかったせいで、自身の中の時間が高校1年のまま止まっているため、幼さが極端に強調されています。
「人生に疲れた」感がないため、という事なのか同い年の朋也よりも、その娘の汐に近い存在と位置付けられています。
直幸が、朋也ではなく、汐の姿を見て「オレはやり終えたのか……」と呟くところがまた良いですね。
息子が言葉で言うよりも、息子が孫を連れてきたという一事の方が、「自分の息子は大人になった」と思える、というところが。
汐視点で見れば、あの家は相当怖い場所のはずであり、実際に汐は初めのは、朋也のズボンを掴んでいます。逆にそれは、「汐が朋也を信頼している」というアピールでもある訳ですが。
ともかく、岡崎直幸の息子は、「過程はどうあれ、父親業をやって行くことができるだけの大人になったらしい」とは、思えたということでしょう。
でも、借金は何とかしようよ親父……。
アナタハ、オヤノシャッキンマデハ、セオッテナカッタデショ。
今回のラストの光の玉の演出は、ストーリーが大詰めであるせいか、かなり露骨な感じでした。
原作をやっていない人でも、幻想世界が何なのか気が付いてしまった人が居そうな気が。
次回サブタイトル「汐風の戯れ」は、実に言い得て妙。
のらりんクロッキー
アニメ-スキ日記
テーマ : CLANNAD -AFTER STORY-
ジャンル : アニメ・コミック